←PREV|NEXT→


xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx


泣き虫の姉は「あたしの気持ちをわかってくれるのは『むんむん』だけだわ。」と言った。
『むんむん』は昔、実家で飼っていたマルチーズで姉が泣いているとペロペロと涙を舐めて慰めてくれたと言う。

SARAの家は転勤族だったがようやく腰を落ち着けることができた頃
母の友人が引っ越すことになり その家で飼われていた『むんむん』は我が家の家族の一員となったのだった。
当時、一人暮らしをしていたSARAは帰省の度に『むんむん』に会うのを楽しみにしていた。

何気なく見ていたTVのドキュメンタリー番組は愛犬が突然の病気になり飼い主に安楽死の選択を問うものだった。
どんなお涙ちょうだい映画やドラマを見ても滅多に泣くことがないSARAだけどこればかりは こらえることが出来ず涙があふれてきた。

ふと、『むんむん』のことを思い出しながら側らに目をやると 初めて見る泣いているSARAに気づきながらも狸寝入りを決め込んでいるキョン。

なんだキョンはママの事慰めてくれないのか。。。
安楽死のワンコとキョンを重ね合わせ元気でいてくれてよかったと思う側らそんな飼い主のエゴを思う自分に ふーとため息をつき少しおどおどした様子のキョンの頭を撫ぜた。




2008.02