ホワイトアウト xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx 散歩の時間になり外を見ると猛吹雪。 「すごい雪だね〜どうしようかキョン。」 いつもならヤメにするところだけど翌日使うものを買いに行こうと朝から決めていたこともあり キョンにコートを着せ散歩に出かけた。 視界は10mあるかないかで道にはあっという間に雪が降り積もり こんな日に出かける人もなくずいぶん前に通った車の轍だけを頼りに なんとか歩を進めた。 ようやく目的の場所に辿り着きキョンを杭につないでお店へ。 5分ほどで買い物を終え戻ると頭やマズルの上に雪を積もらせキョンが待っていた。 「ごめんね。キョン」頭の雪をはらってやりお店を後にした。 行きに使った裏道は雪が積もり大変だったこともあり帰りは表通りの歩道を行くことにしたのだが この選択が大きな間違いだった。 裏道はまだ轍がある分ましで表通りの歩道は歩く人もなく20cmほどの深雪がただひたすら続いていた。 普段運動らしい運動もしないSARA。 吹雪で真っ直ぐ前を見ることもできず5mも歩くと息が切れ『やめとけばよかった。。』と散歩に来たことを軽く後悔した。 。。といつもはSARAの後ろをとぼとぼ付いてくるキョンが前へ立って半分埋まりながらも深雪を掻き分け進みはじめた。 『あたしがママを連れて帰らなきゃ』と思っているかのように キョンはたまに振り返りながらずっと先頭に立って進んでいった。 そんなキョンを頼もしく思いながらひたすら真っ白の中をキョンの黄色いコートだけを頼りになんとか家路に辿り着いた。 帰って時計を見ると普段は20分ほどで往復できるのに1時間もかかっていた。 「キョンがいなかったら遭難してたかもしれないね〜」(大袈裟な。。) そんなことを言いながらキョンの足に付いた雪球をお湯で溶かしてあげた。
2008.02
|